首を長くして待っていた本が、ようやく発売されました。
本のタイトルにある通り、アーボリスト必携の参考書ですよ。
タップできる【目次】
アーボリストとは?
日本ではまだ「アーボリスト」という言葉、聞きなれませんよね。街頭で100人に聞くと、おそらく100人が初めて聞く言葉のはずでしょう。
“アーボリスト”樹護士という仕事は、樹木を植え育て、剪定したり時には危険木を伐採したり、街路樹、公園緑地整備、街づくりのランドスケープに至るまで緑を豊かにし人間の暮らしも豊かにできるやりがいのある職業の一つです。
アーボリストは、日本語にすると「樹護士」。樹木を護るスペシャリストのことです。
ロープなどを使って樹に登り、樹上で鋸やチェンソーを使って作業をすることもあります。安全に作業するには、多くの知識が必要です。
参考までに、私が尊敬するアーボリストの作業動画を貼り付けておきます。
常に危険が隣り合わせの作業。誰でも見様見真似では、できませんよね。
リギングの安全な方法が学べる
本のタイトルに「リギングの科学と実践」とあります。リギングとは、アーボリスト専用の道具を使い、伐採や剪定をする技術のことです。
この本では、道具の取り扱いをはじめ、ロープワーク、枝下ろしの事例、力学などが丁寧に紹介されています。
実践と研究に基づいた事例紹介のため、リギングの安全な方法が学べるわけですね。
和訳本で理解が深まる
アーボリストの技術は欧米発のため、日本語訳された参考書が今までありませんでした。
そこで、「アーボリスト®トレーニング研究所(以下ATI)」が、これからアーボリストを目指す人や活躍している人の安全作業のために、和訳されたのです。
ATIの講習を受講後、オリジナルの英本で学び直すわけですが、英文解読がなかなか難しいのです。
しかし、今回発売された和訳本で『あー、そういうことね!』と、英語が苦手な私も理解が深まるわけです。
和訳が分かりやすい。
英文を和訳した本は、直訳しすぎて不自然で読みにくいことが多いです。しかし、そんなことはなかったですね。
私が山仕事のバイブルの1冊として使っている「伐木造材術」も和訳本です。今回紹介している本と同じ人が和訳しているため、その心配なく購入しましたね。
本で全ては学べない。
この本を読んだからといって、誰でも樹上作業ができるかと言えば、そんなことはありません。当然のことながら、命がけの作業を、本だけの情報で実践はできませんよね。
アーボリストの技術を学ぶ講習会に参加し、その副読本として活用するのがいいですよ。講習会は専門機関のサイトで、近隣開催地をチェックしてくださいね。
さいごに
アーボリストの樹上作業は、『ちょっと真似してみるか!』と軽い気持ちで真似はできないわけです。
しかし、社内命令で樹上作業を強いられる人も少なくないわけです。実際そういう人に何人も会ってきましたから。
そんな人も含め、講習会で学び、専門書で理解を深めて、安全に作業できるといいですね。