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ツリークライミングの最初に持っておきたい11の道具。




まつり(matsuri06)です。

ツリークライミングを楽しむためには、専門の道具を準備しなければいけません。

私はTree Climbing Japan のインストラクターとして、主に香川県で講習会を5回/年ほど開催しています。その参加者から、講習受講後に相談を受けることがあります。

『ツリークライミングの道具、どれを購入すればいいですか?』

講習会で一通り伝えるものの、何を使ったか忘れてしまう人も多いようです。近くに仲間がいなければ相談できず、購入前に不安になったりします。私も始めた当初はそうでした。

そこで、ツリークライミングの最初のステップ「ベーシックツリークライマー講習会」で使用し、自分自身がツリークライミングを楽しめる最低限必要な道具を紹介しておきます。

まつり
毎回講習会終了後に、同じようなメールのやり取りをするのが大変だったのです。

Tree Climbing Japan主催のベーシックツリークライマー講習会修了者は、参考にしてくださいね。

ツリークライミングに必要な道具

ベーシックツリークライマー講習会で自分自身が使った道具を思い出してくださいね。

  • ヘルメット
  • ハーネス(サドル)
  • カラビナ
  • ロープ
  • フリクションセーバー
  • ロープバッグ
  • スローライン
  • スローバッグ
  • ラインキューブ
  • フットループ
  • ランヤード
  • ポーチ
  • グローブ

11の道具と書きつつ、ランヤードとポーチが抜けていたので追加しました。(2020.8.3.追記)
だから13の道具です。

では、ひとつずつ確認しておきましょう。

まつり
紹介する道具は、主に「TREE CLIMBING WORLD」で取り扱う道具を紹介していきますよ。

ヘルメット

ツリークライミングでは、様々な危険因子から身を守るためにヘルメットを必ずかぶります。ヘルメットにも様々な種類がありますが、クライミング用のヘルメットを使いましょう。

製造メーカーによって形状や色、値段も違います。だから、実際にかぶって確かめるのが1番です。

講習会時にかぶったヘルメットが自分の頭にフィットするなら、それを。フィットしなかった場合は、違うものを選択しましょう。

ちなみに私がオススメするのは、TREE PRO のヘルメット。

動画で紹介されているのは、初期のものです。現在販売されている「ハイシールド2」はバイザー取り付け可能ですよ。

TREE PRO のヘルメットは価格が安く、日本人の頭にフィットしやすいのが特徴です。私は頭位62cmと少し大きめですが、すっぽり入ります。

ただ欠点が2つあります。

ひとつは、顎紐が劣化しやすいこと。肌触りがいい素材が使われているんですけどね。

もうひとつは、通気孔(ベンチレーション)のメッシュ部分が取れやすいこと。ボンドで接着を試みましたがダメでした。手ぬぐいなどの上からヘルメットを被る人には、あまり問題ないかもしれません。

私は、ツリープロとぺツルの両方を愛用しています。

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まつり
講習会や体験会にスタッフで関わる人は、赤色を選択しておきましょう。

ハーネス(サドル)

ツリークライミングで使用するハーネスは、NEW TRIBE社の製品です。体にできるだけ負担がかからないよう作られています。

まつり
NEW TRIBE社のイラストロゴ、親しみやすくて気に入っています。

自分のウエストに合うサイズ(S・M・L・XL)を確認しておきましょう。最大サイズのXLがウエスト114cmまで、これ以上は対応ハーネスがありませんので、体格が大きい人は注意が必要ですよ。

NEW TRIBE社のサドルでも種類がいくつかあります。どれも品質は間違いないですが、ハーネス横にD環が付いているものを選択しておくといいですよ。

ランヤードも使う場合には、必要ですよね。

「ロッククライミング用のハーネスが安い」という理由で、別物を購入しようとした人がいます。そもそも使用目的が違いますから、ツリークライミングのために作られた道具を使いましょう。自分の命を預ける道具ですからね。

カラビナ

ツリークライミングで使用するカラビナは、オートロック(トリプルアクションダブルロック)であることが必須です。

強度表示はもちろん、ANSI もしくは CE の安全基準をクリアし、これらのどちらかが表示されているものを使いましょう。

 

登山用品を販売している店舗では、形状が似ているカラビナが販売されています。しかし、ほとんど取り扱われていません。お間違えのないように。

ロープ

ツリークライミングで使用するロープは、アーボリストロープと呼ばれるツリークライミング専用ロープを使います。

現在では様々な種類があり、どれを購入すべきか迷ってしまいます。数あるツリークライミングロープの中でも、私がMRS専用として推しているのはYALE CORDAGEのロープ。

私がツリークライミングを始めた当初からTREE CLIMBING WORLD で取り扱っていて、私が最初に購入したロープ(緑)でもあります。長年取り扱われているということは、不朽の名品ということでしょう。

他にも少し買い求めやすくなっている TREE PRO のロープもいいでしょう。36mのロープを2万円以下で購入できるのは稀ですからね。

値段はもちろん、色や手触りもロープによって違います。講習会や体験会のスタッフになる機会を作り、ロープに出合うのもいいかもしれません。

まつり
ロープは命を預ける道具です。メンテナンスもしっかりしておきましょう。

フリクションセーバー

ツリークライミングをする際は、樹木とロープが摩擦で痛まないようにフリクションセーバーを使用します。

ツリークライミングロープを黒いパイプ(ハウススリーブ)に通して、使いましたよね?

ハウススリーブがなければ登りにくいことはもちろん、樹木もツリークライミングロープも痛めながら登ることになります。ハウススリーブは90〜210cmまで、30cm刻みで種類がありますよ。

まつり
大抵は90cmか120cmで十分ですね。

ロープバッグ

ツリークライミングロープは、クライマーの命を預ける道具です。これが何かと接触して傷つくことは、とても危険です。だから、必ずロープバッグに収納します。

また紫外線にも弱いため、上部が巾着タイプや蓋が付いてるロープバッグに収納するのが望ましいですね。

サイドポケットやカラビナをかける場所があるロープバッグも便利。

ロープを収納することがメインの役割ですが、種類がたくさんあります。

通気性を考慮したメッシュが施されたタイプも魅力的です。

スローライン

スローラインの太さは、3種類(1.4mm・1.75mm・2.2mm)あります。TREE PROの製品だと、スローバッグとの組み合わせがしやすいよう、色分けされていますね。

メーカーによって色が違ったりしますが、人が引っ張って切れるようなスローラインはありません。もしあれば、それは偽物ですね。ツリークライミングのために開発されたものではないでしょう。

また、どのメーカーも同じように見えて、絡みにくさが変わってきます。スローラインが絡むと解くのが大変なことは、みなさんご存知のはず。

中でも絡みやすいと感じたのは、ジンギットというスローライン(黄色)ですかね。比較的絡みやすいという印象が残っています。

まつり
ぐちゃぐちゃに絡み合うスローラインを解くときは、切なくなりますからね。

スローラインは5,000円以下だと中国製のものが多い中、ちゃんとしたメーカー(STEIN)でこの価格は気になります。

スローウェイト

スローラインに取り付けるスローウェイト。スローラインとの相性や、講習会で使いやすかった重さを購入するといいですね。

この2つのスローウェイト同じ重さですが、大きさが違いますね。左は中国製で耐久性がなさそうでした。

命を預ける道具ではありませんが、長く使えるものを選択したいですね。

私が好きなのは Notch のスローウェイト。3色仕様なので視認性に優れています。重さによって色が違いますので、ぜひ試して欲しいです。

スローラインキューブ

スローラインキューブは、スローラインやスローウェイトを収納できる入れ物です。折りたたむと、中でスローラインが固定され、絡みません。

立ち上げて並べると、一見同じように見えます。

しかし、細かい部分で違いがあります。

  • 内部にあるスローウェイトを入れるポケットの数
  • スローラインの末端を止めるリングやマジックテープの有無
  • 足で踏むタグの長さ
  • 生地の伸縮性
  • 立ち上げやすさ

もちろん、価格もそれぞれ違います。

コスパ高くよく見かけるのはTREEPRO、使いやすさで評判いいのはSTEINといった感じでしょうか。

フットループ

ツリークライミングロープに巻きつける、フットループ。

これを踏んで登りましたね。あくまで踏むためのロープであって、命を預けるものではありませんよ。

まつり
フットループは、6mmのアクセサリーロープで自作可能です。

ランヤード・ポーチ

樹上でポジションを安定させるためには、ランヤードが必要です。

ランヤードは「テクノラウルトラライトランヤード」、これを収納するポーチがあると便利です。

ランヤード以外に、スマホやおやつを樹上に持って行く際にも、活躍するポーチ。

ランヤードとポーチは1セットで準備しておきましょう。

グローブ

ツリークライミングは素手でもできます。しかし、グローブを付けた方がロープとの摩擦で、手は痛くなりにくいです。

他の道具の購入費用を考えると、滑り止め付きの軍手が安いため最初はいいかもしれません。ツリークライミングの体験頻度が上がると、ツリークライミングロープやスローラインを扱う時に軍手では、煩わしく感じることがあります。

そのように感じるなら、指出しグローブをオススメしますよ。

細かい指先の動きはもちろん、ロープとの摩擦で生じる痛みからも守ってくれますからね。私が愛用しているのは、ブラックダイヤモンドのハーフフィンガーグローブ。

BlackDiamond(ブラックダイヤモンド) クラッググローブ ハーフフィンガー BD14037 ブラック(BK) M
BlackDiamond(ブラックダイヤモンド)

専門ショールームが東京にありますよ

講習会で一度使った道具ではあるけど、購入する前には再度手にとって確認したいという人もいるはずです。そういう人にオススメな場所がありますよ。

2018年に東京都小平市にオープンした「TOKYO Cozy Woods」。

ツリークライミングの道具を、手にとって確認することができるショールーム兼ショップです。

「TOKYO Cozy Woods」を運営しているのは、みやび造園株式会社・代表取締役の田中雅紀さん。事前に連絡しておくと、日程調整して相談に乗ってくれますよ。

まつり
田中雅紀さんは、わたし同様ツリークライミングのインストラクターでもあります。経験豊富な人に相談できる場所があるのは、いいですね。

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さいごに

ツリークライミングの最初のステップ「ベーシックツリークライマー講習会」で使用し、自分自身がツリークライミングを楽しめる最低限必要な道具を紹介しました。

講習会時には他の道具も使用したと思いますが、まずは紹介した道具あたりから揃えてはいかがでしょうか?

  • ヘルメット
  • ハーネス(サドル)
  • カラビナ
  • ロープ
  • フリクションセーバー
  • ロープバッグ
  • スローライン
  • スローバッグ
  • ラインキューブ
  • フットループ
  • ランヤード
  • ポーチ
  • グローブ

本には、これら道具について細かく解説されています。復習時に役立ちますよ。

今回紹介したのは、あくまで講習会を修了した人の参考資料としてです。体験を通して学ばず、文章だけでは理解したつもりになります。

まだ講習会に参加できていなくて「本や動画で学んでいるだけ」という人は、ぜひ講習会で体験を通して学んでください。講習内容で分からないことは、インストラクターに質問し放題ですからね。

道具のことはもちろん、森林や樹木についても学ぶことがツリークライミングを楽しむ秘訣ですから。

■ツリークライミングの講習会日程

まつり
道具を購入したら、機会を作って登りに行きましょう。仲間がいる場合は、道具の情報交換も楽しいですよ。

では、素敵なアウトドアライフを!